医療ニュース

天気と痛み、関係あり

台風が来たり、気温が下がったりすると関節の痛みが増す――。天気予報よりよく当たる、とも言われるこんな経験則に根拠があることを、名古屋大環境医学研究所の佐藤純・助教授らがネズミの実験で確かめ、17日、東京での日本ペインクリニック学会で発表する…

木簡に関節痛“処方せん”

奈良県橿原市の藤原宮(694−710年)跡で、関節痛に効く薬酒の処方せんや、宮内警備を担当する衛士の勤務表などが書かれた木簡5000点以上が見つかったことが8日、分かった。 奈良文化財研究所によると、中国・唐で7世紀中ごろに完成した医学書「…

国際エイズ会議が開幕

国連合同エイズ計画(UNAIDS)など主催の第15回国際エイズ会議が11日夜(日本時間同)、約160カ国の政府関係者や専門家ら約1万5000人が参加して、バンコクで開幕する。東南アジアでは初めての開催。 16日までの6日間の日程で、「アクセ…

カビ、におわずとも脳にストレス

カビのにおいは、それに慣れてほとんど感じなくなっても脳にストレスを与えていることが、杏林大学医学部精神神経科の古賀良彦教授らの実験でわかったらしい。 カビ臭をかいだ時は、脳のリラックス度を示すアルファ波の出る割合が、参加したほぼ全員で、約3…

月曜の脳卒中 リスク日曜の1・5倍

脳卒中が最も起きやすいのは月曜日で、特に働き盛りの40−50代は日曜日より発症リスクが1・3−1・5倍に跳ね上がる傾向にあることが3日までに、鳥取大医学部の倉鋪桂子教授(看護学)らのグループが鳥取県内で過去17年間に発作を起こした患者約1万…

便秘と睡眠の関係

国立精神・神経センター精神保健研究所と花王の研究グループが首都圏の成人女性約2000人を対象に実施した調査で、10人に1人が便秘など神経性の便通の悩みを抱えており、そのほぼ全員に睡眠トラブルがあることが分かった。 睡眠が便通に影響を与えてい…

オスのサガ

大部分のオスがそうであるように、meadow voleというネズミはメスであれば見境いなく性的関係を持ってしまいます。このプレイボーイネズミの脳(腹側淡蒼球)にバソプレッシン受容体(vasopressin V1a receptor)遺伝子を導入して発現を亢進させると、見境いのな…

血糖値下げる乳酸菌

血糖値を下げる効果がある乳酸菌を、東京の民間研究者が発見した。元々人間の腸内から見つかった菌で、食べたり飲んだりしても副作用の心配がないという。 健康食品や糖尿病薬への応用が期待されそうだ。 発見したのは、河合乳酸球菌研究所(東京都港区)の…

半数が残業100時間以上 仕事ストレスの自殺者

仕事のストレスによるうつ病などの精神障害で自殺した人の半数が月に100時間以上の残業をしていたことが、2002年度に労災認定を受けた自殺者らを対象に、厚生労働省研究班が初めて実施した長時間残業調査で分かった。東京都港区で開かれる日本産業精…

人さし指の特別扱い70年ぶり見直し

人さし指の特別扱いをやめます――。厚生労働省は、労働災害で手の指を切断するなどした場合の障害等級を、約70年ぶりに見直す。「銃の引き金を引く指」として特別視されていた人さし指を、中指、薬指と同等とするよう労働基準法と労災保険法の施行規則を改…

臨床医のネクタイは病原菌の棲家

医師のネクタイに細菌などの病原微生物が潜み、感染の運び役になっている恐れのあることがイスラエルの医大生の研究でわかり、米ルイジアナ州で開かれた米国微生物学会で発表された。医学生は「診察後に手は洗うが、ネクタイはめったに洗うことがない」と臨…

多くの患者、依然白衣の着用好む

医師は白衣の着用を不快、かつ不潔と考える一方で、患者は依然、着用を好ましいと感じていることが、英国の調査で明らかになった。ロンドン、ロイヤル・フリー病院の研究グループが、患者276人とさまざまな専門分野と年齢の医師86人からの、アンケート…

受診する主婦は半数 触診などに抵抗感

大半の主婦が健康診断を受けたいと思っているが、受診するのは半数にとどまっていることが6日、スイス製薬大手ロシュの日本法人が行った調査で分かった。それによると、健康診断を定期的に受けたいと回答した主婦は全体の86.5%に上ったが、実際の受診…

伊で「クローン人間3人誕生」

イタリアの不妊治療医セベリノ・アンティノリ氏は5日、ローマで記者会見し、体細胞の核を移植したクローン胚(はい)技術で3人の「クローン」赤ちゃんが誕生したと述べた。同氏が直接関与したかや3人の性別、国籍などについては「タブーなので答えられな…

好きな音楽で風邪予防

好きな音楽を聴くと、風邪などのウイルス感染症の予防になることが金沢医科大代替基礎医学教室(代表・山口宣夫教授)の研究で分かった。一定時間音楽を聴いた後は聴く前よりも免疫力が高まり、ウイルス感染した細胞も大幅に減少することが実験で確認された。…

温泉と遺伝子の出逢い

原因不明のアトピー性皮膚炎に温泉はどれだけ効くのか、北海道立衛生研究所(札幌市)が科学的な調査を進めている。アトピーの症状が温泉で改善する例は多いが、現状は民間療法どまり。 治療が難しい病気では、温泉療法が最後のよりどころともなるだけに、研…

治験に対する日米欧の捉え方の違い

厚生労働省と文部科学省の「全国治験活性化3ヵ年計画フォローアップに関する連絡協議会」は4月27日、日本製薬工業協会(製薬協)、米国研究製薬工業協会(PhRMA)、欧州製薬団体連合会(EFPIA)の3団体代表からヒアリングした。このうち、製薬協の担当者…

生きた牛でBSE実験

農林水産省系の動物衛生研究所(茨城県つくば市)は27日、来月にも牛海綿状脳症(BSE)に感染した牛の脳を健康な牛に食べさせ、人工的にBSEに感染させる実験を始めると発表した。発症する仕組みの詳しい解明や、症状が出る前に診断する方法の開発が…

頭で考えるだけで操作が可能な時代到来

米FDAは、脳内移植チップを使った人間の脳とコンピュータを連結する臨床試験の開始を承認した。4ミリ平方のチップを麻痺患者の頭蓋骨真下に留置し脳の神経細胞の活動を観察するもので、もし成功すれば、頭で考えた指示をコンピュータに作動させることが…

患者のプライバシーへの配慮から番号による呼び出し

鹿児島市にある乳腺疾患専門の特別医療法人博愛会・相良病院(相良吉厚院長、81床)では、外来での患者の呼び出し方法について検討した結果、5月から番号による患者の呼び出しを開始する。「当院の患者はほとんどが女性ということもあって、プライバシーの…

脳死での臓器提供は「中学生以上」に…小児科学会提言

小児脳死移植について検討している日本小児科学会は29日、15歳以上に限定されている脳死での臓器提供を、「中学生以上」にするべきだなどとする提言を明らかにした。学会は、12、13歳の中学生になれば自己決定能力が十分備わると主張。 提供時には、…

プラシーボ効果はなぜ起こるのか

「プラシーボ」とは、「薬効効果」を出す成分が入っていない「薬に似 たもの」を言う。 「プラシーボ」は、往々にして、実際に効果を示すことがあるが、その 理由に関する本格的な研究は、何十年間も行なわれてこなかった。 最近になって、精神医学や神経医…

体内時計を逆転させる

世界各地で、体内時計の逆行に取り組む科学者たちがいる。彼らの研究 は、病気の新たな治療法を探すうえで、クローン胚の利用よりもさらに 先を見据えている。 伝説の「青春の泉」(若返りの泉)を探し求める研究者は、数は少ないが 増加しつつある。だが彼ら…

男性の脳、女性より反応=性的刺激ある写真で米大学が実験

男性が性的刺激のある写真を見ると、大脳の中で食欲や感情などをつか さどる「扁桃(へんとう)体」などの働きが、女性よりも活発になるこ とが分かった。 米エモリー大学の研究チームが16日までに、実験成果を米科学誌ネイ チャー・ニューロサイエンス(…

糖尿病になりやすい体質、遺伝子で突き止める

米国立保健研究所(NIH)は11日、中年以降に発病することが多い 2型糖尿病になりやすい体質を遺伝子レベルで突き止めたと発表した。 DNAがわずかに違うだけで30%もリスクが高まるという。 NIH・国立ヒトゲノム研究所とフィンランド国立公衆衛…

「国民の皆様へ」政府が鳥インフルエンザ対処法

政府は9日、鳥インフルエンザへの対処方法を説明した「国民の皆様 へ」と題する文書をまとめ、都道府県に通知した。 感染拡大を受け、不安や風評が広がっているため、国民に正しい情報 を伝え、冷静に対応してもらうのが狙いだ。政府が国民向けに、感染対 …

米大学が万能細胞作製

米ハーバード大医学部のグループは3日、人体のあらゆる細胞に成長する能力がある胚性幹細胞 (ES細胞)を新たに17株作ることに成功したと発表した。 ブッシュ大統領はES細胞作りを「人間の受精卵を破壊するものだ」と批判。政府が認めた既存のES細…

治験中ワクチン、腎臓がん再発率と生存率を向上

治験中の腎臓がんワクチンが、再発率の削減や生存率の向上に確かな効果を現すことが、第3フェーズ臨床試験で確認された。ドイツ、リューベック大学医学部の研究グループが、学術誌“ザ・ランセット”最新号で報告した。 研究グループは、腎摘出術が予定されて…

オーダリングシステムの医療事故防止機能は不十分

日本病院薬剤師会が行った「オーダリングシステムのチェック機能に関する緊急実態調査」で、取り違え事故が頻発している点滴用リドカインと静注用リドカインの誤入力防止機能を備えている病院は28・5%にとどまるなど、オーダリングシステムが十分な医療…

cdk6が乳がんの増殖抑制を示す

米国National Jewish医学研究センターの研究者たちは、2月20日、細胞周期制御に重要な役割を果たすことで知られる蛋白質、cdk6が、ある種の細胞では増殖を阻害すること、そして、乳ガンの発症に役割を果たしている可能性を発見したと発表した。 う〜〜む、こ…