温泉と遺伝子の出逢い
原因不明のアトピー性皮膚炎に温泉はどれだけ効くのか、北海道立衛生研究所(札幌市)が科学的な調査を進めている。
アトピーの症状が温泉で改善する例は多いが、現状は民間療法どまり。
治療が難しい病気では、温泉療法が最後のよりどころともなるだけに、研究の成果に期待が集まる。
研究の舞台は慢性皮膚病の湯治場、北海道豊富町の豊富温泉。表面に重油が浮く塩類泉がわく。
衛生研は、温泉水を難治性アトピー患者2人の自宅に運び、約1カ月間入浴してもらった。
皮膚のかゆみや赤みなどは目に見えて改善、冷えや倦怠(けんたい)感などの自覚症状もなくなった。
また温泉で宿泊療養したアトピー患者4人は、異常値を示していた血液成分が正常値か、それに近い値に変化した。
これまでに、酸性泉やホウ酸濃度の高い中性泉には、アトピー患者の皮膚に定着、症状を悪化させる黄色ブドウ球菌を、殺菌する力があることも分かった。
今後、臨床例を増やす一方、アトピーに特徴的な遺伝子の働きが、温泉療法でどう変化するか確認、メカニズムの解明を目指す。
・・・・・・というニュース有り。
温泉療法という古くから有るものと、遺伝子の働きという新しい科学の手法、という結びつきがいい。
今までも、そうやって見つかった薬は多い。
僕の知人が「メグスリの木」という昔から民間療法に使われていた薬草から、本当に「目」にいい成分を抽出したことがある。
言い伝えというのは、なにがしかの根拠が有ると思って、モノは試しに、という発想も科学には欠かせない。
トロイの遺跡の例もあるしね。(科学じゃないけれど。)
そうそう、僕が生まれ育った村に昔から「長者が原」と呼ばれていた小高い丘が有った。
でも、誰も、なんで、そこが「長者様の原っぱ」なのか知らなかったんだな。
ところが、道路工事のため、大規模な工事が有り、その「長者が原」を掘り起こしていたら、そこから貴重な遺跡が見つかった。
なるほどね、と思ったね。