2004-01-01から1年間の記事一覧

小粋に…2進法で遊ぶ江戸庶民

江戸時代に、庶民が2進法を巧みに駆使して遊んでいたことを物語る錦絵(多色刷り木版画)を、国際浮世絵学会常任理事の新藤茂さんらが発見した。現代のコンピューター科学の根幹をなす2進法が、江戸時代、既に文化として浸透し、和算のレベルの高さをうか…

万引防止ゲート&腕に埋め込んだチップで支払い

総務省は18日、書店やレンタルビデオ店が出入り口に設置しているゲート式の万引防止装置が、埋め込み式の心臓ペースメーカーや除細動器などの医療機器に影響を及ぼす場合があると発表した。 同省は「ゲートの中央を立ち止まらずに通過すれば、深刻な影響は…

原子で量子テレポーテーション実現

微細な粒子の状態をそっくり別の場所に転送する「量子テレポーテーション」で、原子の状態を転送することに欧米の2グループが初めて成功した。光や電子などが粒子と波の両方の性質を持つ点を利用する量子技術の進展にも道を開く成果。英科学誌ネイチャー1…

血糖値下げる乳酸菌

血糖値を下げる効果がある乳酸菌を、東京の民間研究者が発見した。元々人間の腸内から見つかった菌で、食べたり飲んだりしても副作用の心配がないという。 健康食品や糖尿病薬への応用が期待されそうだ。 発見したのは、河合乳酸球菌研究所(東京都港区)の…

3万羽弱のペリカン、謎の失踪

大量のアメリカシロペリカンがノースダコタ州にある国立野生動物保護区内の夏場の営巣地から姿を消しており、米内務省魚類野生生物局の推計によると、その数は2万7000羽近くにのぼるという。これだけ多くのペリカンが、なぜ、そしてどこへ消えたのだろうか。…

20億人が洪水の危険に直面

世界的に急増している洪水の被害が今後さらに深刻化し、2050年には現在の2倍に当たる約20億人が大洪水の危険にさらされるという予測を国連大学「環境と人間の安全保障研究所」(ドイツ・ボン)がまとめ、13日発表した。 異常気象の増加や海面上昇な…

チンパンジー 50年後に絶滅か

遺伝学上人間に最も近い「親類」とされるチンパンジーが、予想を上回る絶滅の危機にひんしているとの研究結果を、アフリカの保護団体がこのほど発表した。 乱獲や森林破壊がこのまま続けば、約50年で地球上から姿を消してしまう恐れがあるという。 この研…

ニュートリノに質量の確率「99.99%」

素粒子ニュートリノの質量の有無を実験で調べている高エネルギー加速器研究機構(KEK)など世界10カ国の研究チームは「質量がある確率は99.99%」とする結果を得た。パリで開かれる国際会議で15日発表する。質量がある確率はこれまで99%とさ…

半数が残業100時間以上 仕事ストレスの自殺者

仕事のストレスによるうつ病などの精神障害で自殺した人の半数が月に100時間以上の残業をしていたことが、2002年度に労災認定を受けた自殺者らを対象に、厚生労働省研究班が初めて実施した長時間残業調査で分かった。東京都港区で開かれる日本産業精…

翼竜の卵に化石の中に赤ちゃん

中国・遼寧省の白亜紀前期(約1億2100万年前)の地層から、世界で初めて翼竜の卵の化石が見つかった。化石の中には、赤ちゃん翼竜の骨格がほぼ完全な状態で保存されていた。 翼竜の生態や成長過程の解明につながる貴重な発見で、中国科学院の研究グルー…

火星のクレーターで決死の調査始まる

米航空宇宙局(NASA)は8日、火星探査車オポチュニティーを本格的なクレーターの内側へ進入させる作戦を始めた。二度と外へ出られなくなる危険もある“決死の作戦”だが、火星の「水の歴史」を知る上で貴重なデータが得られると期待されている。クレータ…

暴走する科学技術白書

文部科学省は4日、2003年度版「科学技術白書」を閣議に報告した。白書は、科学技術の発展が地球環境などの新たな社会的課題を生み、科学技術と社会の関係がますます深まってきたと指摘。 その上で、社会の安全・安心を脅かす様々な要素を克服していくた…

人さし指の特別扱い70年ぶり見直し

人さし指の特別扱いをやめます――。厚生労働省は、労働災害で手の指を切断するなどした場合の障害等級を、約70年ぶりに見直す。「銃の引き金を引く指」として特別視されていた人さし指を、中指、薬指と同等とするよう労働基準法と労災保険法の施行規則を改…

6億年前の複雑な構造の多細胞生物

中国南西部、貴州省の5億8000万〜6億年前の地層から、微小な多細胞生物の化石を10個発見したと、同国の南京大学や米カリフォルニア工科大などの共同研究チームが4日、米科学誌サイエンスの電子版に発表した。身体が左右対称で複雑な構造をしており…

クラゲ毒よけローションは有効

海水浴やサーフィンの際、体に塗るだけでクラゲに刺されるのを予防できるとするローションの効果を、ボランティアにクラゲを触らせて直接確かめるという大胆な実験が、米スタンフォード大学医学部で行われた。研究チームによると、ローションはかなり有効と…

恐竜の化石発見で「大陸移動の新証拠」

アフリカ・ニジェールのサハラ砂漠にある約9500万年前の地層から、新種の肉食恐竜の頭骨化石を発見したと、ポール・セレノ米シカゴ大教授らが2日付の英生物学専門誌の電子版に発表した。これまで南米やインドで化石が見つかっている「アベリサウルス」…

宇宙の運命を握る「暗黒の力」

この宇宙は永遠に広がっていくのか、それとも閉じていくのか。そのカギを握るのが「ダークエネルギー」だ。宇宙の全エネルギーの約4分の3を占めると考えられているのに、その正体はよくわからない。X線天文衛星「チャンドラ」で銀河団を観測した結果、宇宙は…

臨床医のネクタイは病原菌の棲家

医師のネクタイに細菌などの病原微生物が潜み、感染の運び役になっている恐れのあることがイスラエルの医大生の研究でわかり、米ルイジアナ州で開かれた米国微生物学会で発表された。医学生は「診察後に手は洗うが、ネクタイはめったに洗うことがない」と臨…

遺伝子のタイムカプセル

ツシマヤマネコやヤンバルクイナなど絶滅の恐れがある哺乳類、鳥類、魚類の細胞や遺伝子を50年以上保存する施設「環境試料タイムカプセル棟」が、独立行政法人・国立環境研究所(茨城県つくば市)に完成し、31日公開された。これらの細胞をもとに将来、…

BSEに感染しない牛

キリンビールは30日、BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)に感染しない牛を遺伝子操作によって誕生させたことを明らかにした。BSEに感染する原因であるたんぱく質の一種、プリオンを生まれつき持たないのが特徴だ。米バイオ企業ヘマテック社と共同研究した…

最も若い惑星・・・100万歳

米航空宇宙局(NASA)は27日、地球から約420光年離れた星の近くに、できてから100万年前後しかたっていない“赤ちゃん惑星”が存在する可能性が高いと発表した。 地球が誕生したのは約45億年前。これが惑星と確認されれば、これまでに見つかった…

多くの患者、依然白衣の着用好む

医師は白衣の着用を不快、かつ不潔と考える一方で、患者は依然、着用を好ましいと感じていることが、英国の調査で明らかになった。ロンドン、ロイヤル・フリー病院の研究グループが、患者276人とさまざまな専門分野と年齢の医師86人からの、アンケート…

国連、遺伝子組み換え作物に積極的評価

国連食糧農業機関(FAO)はこのほど、遺伝子組み換えを含む農業バイオ技術について、「生産者や消費者が得るものは大きい」と積極的に評価する報告書を発表した。組み換え作物の安全性を疑問視する反対派から、反発を受けるのは必至とみられる。 FAOは…

金メダリストの“卵”発掘へ、一流選手の遺伝子分析

国立スポーツ科学センター(東京・北区)が、一流スポーツ選手に共通する遺伝子の探索に乗り出す。 才能豊かな金メダリストの卵の発掘に生かすのがねらい。 文部科学省や日本オリンピック委員会(JOC)にも協力を求める。トップ選手の運動能力や筋肉量に…

頭に謎の穴「草食恐竜」

頭部に謎の穴が開いた珍しい大型草食恐竜の新属新種化石が、米モンタナ州南部の約1億5000万年前(ジュラ紀後期)の地層から見つかった。米ペンシルベニア大のチームがポーランドの専門誌の最新号に報告した。化石は、頭部や尾、上腕、足の一部など全身…

人間の「胚」作製、主張平行線で報告書提出延期

成長すると赤ちゃんになる胚(はい)を研究目的で作製する是非を検討している総合科学技術会議生命倫理専門調査会(薬師寺泰蔵会長)は20日、クローン技術規制法の付則が定めていた期限(6月6日)までに最終報告書をまとめることを断念し、7月中の最終…

<17年ゼミ>羽化が本格的に始まる

17年ごとに米東部で大発生することで知られる「17年ゼミ」の羽化が本格的に始まった。6月末にかけ数十億匹が羽化するとみられており、今年の米東部はセミの鳴き声で騒々しい初夏を迎えそうだ。AP通信によると、羽化は首都ワシントンDCのほか、バー…

ブドウの色の仕組み解明

ブドウに赤と黄緑の品種があるのは、色を出す遺伝子がふさがれているかどうかの違いによることを農業・生物系特定産業技術研究機構果樹研究所の小林省蔵上席研究官らが解明し、14日付の米科学誌サイエンスに発表した。 小林上席研究官は「ブドウなど果物は…

「卑弥呼の鏡」を3次元データ化のシステム開発

「卑弥呼の鏡」とも呼ばれる謎の鏡、「三角縁神獣鏡」を3次元の電子データ化し、デジタルアーカイブ(電子博物館)として世界各地で活用できるシステムを奈良県立橿原考古学研究所などの研究グループが開発した。出土したすべての鏡の半分にあたる約200…

世界で初めて人工的に小脳を作る

東北大学加齢医学研究所の小椋利彦教授らのチームが、ニワトリの小脳の形成に重要な働きをする遺伝子を突き止め、この遺伝子を使って世界で初めて人工的に小脳を作ることに成功した。正常な機能を持つかどうかは確認されていないが、機能を果たすのに必要な5…