小粋に…2進法で遊ぶ江戸庶民

江戸時代に、庶民が2進法を巧みに駆使して遊んでいたことを物語る錦絵(多色刷り木版画)を、国際浮世絵学会常任理事の新藤茂さんらが発見した。

現代のコンピューター科学の根幹をなす2進法が、江戸時代、既に文化として浸透し、和算のレベルの高さをうかがわせるものとして注目される。

新藤さんらが発見したのは、江戸時代に人気を博した柳亭種彦作、歌川国貞画の錦絵「四季の目付絵」(4枚組み)の春、夏の2枚。
女性の背景にある襖や屏風に十二支を描いた色紙、団扇などが彩色絵と墨絵で張り交ぜになっている。
錦絵の十二支の中から、相手が選んだ1種類の干支を言い当てて遊ぶ。
冬秋夏春の4枚について、相手が選んだ絵柄が彩色絵か墨絵かを尋ね、言い当てる。
その原理は、子(ね)から亥(い)までの十二支の順番を、数字の0と1を使う2進法で表したこと。

たとえば10進法の1は2進法では「1」、2は「10」、3は「11」、12は「1100」とそれぞれ表記する。
これに従い、十二支を数字に置き換えると、「12」が4ケタになるため、これに合わせて十二支すべてを4ケタで表記。
最初の子は「0001」、12番目の亥は「1100」となる。

錦絵は「冬秋夏春」と並べる。
「1」の干支だけを彩色してあり、亥の場合、冬秋の色紙類がカラーで、夏春が墨刷りとなっている。

同様の2進法の考え方を使い、文字を当てる「目付字」などの遊びは、和算書で紹介されたことがあったが、広く流通した人気作家、浮世絵師による錦絵はこれまでなかった。

新藤さんは、「カラーで区分けする高等な手法で、江戸っ子が現代数学で遊んでいたことを示すものだ」と話している。
東京理科大発行の科学誌「理大 科学フォーラム」7月号に発表される。


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いやいや、小粋なことをやってくれるもんだ。
それに引き換え、僕ときたら、まだ俳句を作る程度さ。

ん? 俳句を2進法でいうと、どうなる? 

5は「101」、7は「111」だから、5,7,5は 101,111,101となる。


「101111101」は、何でしょう? というクイズ位にはなりそうだ。