翼竜の卵に化石の中に赤ちゃん

中国・遼寧省白亜紀前期(約1億2100万年前)の地層から、世界で初めて翼竜の卵の化石が見つかった。

化石の中には、赤ちゃん翼竜の骨格がほぼ完全な状態で保存されていた。
翼竜の生態や成長過程の解明につながる貴重な発見で、中国科学院の研究グループが10日付の英科学誌ネイチャーに発表した。

翼竜は、は虫類の一種で約2億2000万年前に出現、約6500万年前に絶滅した。
大きな翼を使ってグライダーのように空を滑空することができた。
陸上で繁栄した恐竜とは別に進化した生物とされている。

卵は縦5.3センチ、横4.1センチ。
卵の中の骨格化石は、翼竜の最大の特徴である非常に長い薬指の骨を持っていた。
翼を広げると27センチあったとみられる。
ハオプテルスなど翼を広げると数メートルある比較的大型の翼竜の卵である可能性が高いという。

翼の膜も確認され、研究チームは「ふ化直前だった」と推測している。
下あごには、魚類を捕まえる際に使うと考えられている細長い形をした歯も生えていた。

国立科学博物館真鍋真・主任研究官は「これだけ保存状態が良い卵が見つかったことは素晴らしい。小さな卵の中に、大きな翼がきれいにたたまれていた状態も興味深い」と話している。


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この世界の光を見る前に、化石になった翼竜の赤ちゃんは、僕たちに貴重な存在として、生き残った。

「非常に長い薬指の骨」とか「翼の膜」、「細長い形をした歯」というのが、本当にかわいい感じだ。

当たり前だが、本当に恐竜とかが生きていた時代が、この地球にあったんだということを実感できる。
それは、発見されたのが、成人した恐竜よりも、「ふ化直前」の「赤ちゃん」だということが大きく僕に影響している。

恐竜には、恐竜なりの「人生」があり、それはそれなりに苦労したに違いない。急に巨大隕石が落ちたからなのか、氷河期になったせいかしらないが、僕たち人類よりは、遥かに長い「黄金時代」から一瞬にして、消滅した恐竜にも、それなりの悩みがあったことを、赤ちゃん恐竜が語ってくれている。