新人モニターに伝えなければいけないこと、伝えたいこと

新入社員の研修の一週間目が終わった。しかし、彼ら・彼女らはまだ治験の本当の「怖さ」と「素晴らしさ」を知らない。彼ら・彼女らはまだ、厳しく個人の倫理観が問われる治験を知らない。ときに油断をすると創薬ボランティアの安全性を脅かしかねないプロト…

■今週のテーマは「施設(治験実施医療機関)の選定」です。

■今週のテーマは「施設(治験実施医療機関)の選定」です。 ラディッツ赤木「先輩、施設の選定方法を教えてください。」アブラハム「あれ? ラディッツ赤木君はまだ施設の選定を経験していないんだっけ?」ラディッツ赤木「はい。僕が初めて担当した治験が、…

『世界でもっとも美しい10の科学実験』

先日紹介した本に「世界でもっとも美しい10の科学実験」が有る。少し読み始めたのだが、もう、最初からハマッテしまった。例えば最初に紹介されている「エラストテネス」が紀元前3世紀に行った実験の紹介から、もう、ワクワクさせてくれる。 それに「そっか…

企業倫理と治験の倫理

治験と言えば、まず真っ先に新入社員が習うのは「倫理」についてだろう。そもそもGCPにこうある。「1) 治験は、ヘルシンキ宣言に基づく倫理的原則及び本基準を遵守して行われなければならない。」治験は「倫理的原則」を遵守しないといけないのだ。 とこ…

CRO協会による「モニター教育研修制度」

日本CRO協会のサイトより 日本CRO協会では、平成19年4月1日付で「モニター教育研修制度」を導入いたしました。本制度は、日本CRO協会のモニター研修制度ワーキンググループが中心となり策定し、日本CRO協会のモニタリングを 実施する正会員・準会員の18社全…

★「国際共同治験に関する基本的考え方(案)について」に対する意見

上記の案件についてパブリックコメントを募集しています。案件番号:495060243 案の公示日:2007年4月2日「国際共同治験に関する基本的考え方(案)について」に対する意見の募集について意見・情報受付締切日 2007年5月2日 詳細はこちら ↓ http://search.e-…

国際共同治験の「法規制」は製薬会社によって違うのか?

日本製薬工業協会が行った国際共同治験のアンケート結果の速報値によると国際共同治験の実施企業は、回答企業61社のうち12社にとどまっており、「実施できない理由」として「法規制などに問題がある」との意見が多い結果が得られている。 ↓ http://www.yakuj…

リセットする。

成功体験はビジネス上だけでなく、普通の生活でも、とても有効だ。 特に何をやるにしても自信が無い人は、ちょっとしたことでもいいから、何かひとつ、成功体験があると良い。成功体験が、どう良いか?というと、新しいことにチャレンジするときには必ず苦し…

電気紙芝居を信じるな!

と僕のおばぁちゃんが言っていたぞ。「あるある」騒動を見て、思い出した。本来、茶番劇をそもそも信じるのもどうかと思う。演出だからね。全てが。 あれで騒いでいたら、テレビがつまらなくなるな、と思ったね。 そんなことより、原発の問題だ!!彼ら・彼…

新入社員に読んで欲しい本100冊1.早く一人前になるための仕事の

ここでは、新入社員にお奨めの本、新入社員にこれだけは読ませたい本、新入社員にお薦めの本100冊を紹介しています。 転職、就職や、派遣社員、アルバイトとして新しい職場に入った時に、気持ちよく仕事をするためのポイントになるのが「新しい仕事をいか…

あなたも治験のプロジェクトリーダー(その4):問題は重なる時には

■今週のテーマは「あなたも治験のプロジェクトリーダー(その4):問題は重なる時には重なるの法則」です。 (先週からの続きです。) パピヨン750「そうこうしているうちに、ある施設のIRBでこの治験が却下されました。」ぼつ「あれ〜〜! なんでもあり…

総合機構の人材育成だけでなく

医薬品医療機器総合機構が今後3年間で審査人員をほぼ倍増する計画が進んでいる。審査期間が短くなるのは、僕たちとしては嬉しい限りだが、実は心配もある。 普通の会社でも、ある部署が3年間で倍増(それも2人が4人という程度ではなく、200人が400…

★未来を変える82人目にならないか?

フランスの若者2人が、世界を旅しながら取材した社会起業家を紹介するエッセイ。登場するのは、様々な分野でサステナブル・デベロップメント(持続可能な発展)に尽力する80人。貧困や情報格差を是正し、資源枯渇を食い止め、絶滅の危機にある生物を守り、廃棄…

患者さんたちは困っているのに治験のポータルサイト1つ無い日本

治験が空洞化しているとか、活性化しないといけないとか言っているくせに、日本には創薬ボランティアが自分が参加できる治験を検索できるサイトが無い。例えば、僕が花粉症だとして、今、現在、花粉症の治験をやっているかどうか、もしやっているとしたら、…

治験のパラダイムシフトに挑戦(あえて逆を考える。)

コペルニクスは太陽ではなく、地球が回っていることを世間に広めた。 それからと言うもの人類は宇宙の主人公ではなく、ただの宇宙を構成する諸々の中のひとつであることを(好むと好まざると関係なく)認めざるを得ない、という状況になった。 食料品店の商…

エクスタシーを感じるための達人のサイエンス―真の自己成長のために

実に静かな本である。それなのに熱く心を燃えさせる。 著者はアメリカ人でアメリカに住み、合気道を習っている。 だからと言って、この本は何も合気道をマスターするための本ではない。テニスでも英語でもスノーボードでも仕事でも達人への道程は同じ経路を…

日本はグローバル治験に追いつけるか

▼日本公定書協会主催の研修会 http://www.sjp.jp/ ●薬事エキスパート研修会これも楽しみだ! ↓ GCPオーバークオリティー問題解決への処方箋を探る H19/ 5/ 14 準備中 今後の予定 ↓ http://www.sjp.jp/11/01.htm ●薬事エキスパート研修会〜日本はグローバル治…

治験の質を向上させる方法(1)プロトコル逸脱を防ぐ

治験の問題点として、どうやったら治験の質を上げることができるだろうか? というのがある。治験の質を上げる方法にはどんな方法があるだろうか? ……と言うようなことを考える前に「治験の質」を定義しよう。(いつものようにね。)「治験の質」を評価する…

あなたも治験のプロジェクトリーダー(その2):不測の事態に対応す

先週の続きで「治験のプロジェクト管理を模擬研修している」ところです。 こさめ「治験の進捗で関連する部署としてはまず薬事部かしら。」スナフキン「治験届の提出をお願いしているからね(当社の場合)。」くりこ「監査も治験届を出したあとにやりたいと言…

★改革期に求められている人材は?

いよいよ新たな治験活性化5ヵ年計画が実行に移されようとしている。思えば、今年(2007年)で、新GCP(死語か?)が施行されて10年目の節目になる。 そうか、あの黒船(ICH-GCP)の来襲から、もう10年経つのか・・・・・・・などと思う。当時はまだSMOは…

『国際共同治験に関する基本的考え方(案)について』

『国際共同治験に関する基本的考え方(案)について』が公表されました。みなさん、参考までに読んでみましょう!(ちなみにPDFです。) 新人モニター、新人CRCの皆様は読んでもよく分からないところが有るとは思いますが、まずは喰らいついてみましょ…

治験責任医師のモチベーションを上げるには?

治験で問題となるのは治験責任医師や治験分担医師のモチベーションが上がらない、ということだ。クソ忙しい日常診療の合間にやるほど、治験は医師にとってのメリットはほとんど無い。そこで、今、検討され始めようとしているのは、認定医の資格を取る際に治…

社内評論家を育成しているのは誰か?

会議や研修などで『批判だけ』発言する人がいる。発言だけで行動が伴っていない人もいる。 このような評論家、批評家ばかりの会社になると、衰退が始まる。ところで、社内評論家、社内批評家を育てている人が、実は社内にいる。それは、社内評論家、社内批評…

医薬品業界の『2010年問題』

アロウ「『団塊の世代』(だんかいのせだい)の皆様が定年退職される『2010年問題』とか『2007年問題』(今年だ!!)という言葉が有りますね。( 昭和22年-24年生まれの団塊の世代は約670万人!!)」かりん「医薬品業界では、それとは別に『2010年問題…

「治験伝道師」について。実はこれまで見逃していた、圧倒的多数の潜

「治験の活性化」に関連する要員をMECEで分類する(その2) 前回の続きです。 (2)治験実施医療機関に関連するひとを考えてみると・・・・ (A)医療機関の長 (B)治験事務局 (C)IRB事務局(治験審査委員会) (D)IRB委員メンバー (E…

「治験の活性化」に関連する要員をMECEで分類する(その1)

ビジネス上の問題を解決するときに、まず、問題を把握するために『構造化』することがある。詳細は以下の本を参照してください。●マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック(楽天)●マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック(アマゾン) 構造化するた…

今、日本で実施されている治験の数は?

先日、テレビの中で北野武が「阪神・淡路大震災は死者が6000人以上でた地震と言われるが、そうではなく一人が死んだ地震が6000回以上起こったと考えると別の思いが出る」と言っていた。確かにあの阪神・淡路大震災で亡くなられたひとから見れば、「…

「イノベーション25」と「治験活性化」の関係

最近、製薬業界では「医薬品」が安倍内閣総理大臣の「イノベーション25」の1丁目1番地に取り上げられたことがよく言及される。(下記「第166回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説」参照) このことを医薬品業界は「大いに期待されている」と喜…

『不二家問題』と『治験の活性化問題』の共通項

来年の4月(2008年度)の新入社員候補に対する面接試験がもう始まった。それに借り出された僕は試しに僕が面接した全員に同じ問題を問いかけた。「不二家問題の報道を聞いて(見て)、どう思いますか?」すると、全員が信用問題を取り上げた。曰く「食品会…

治験の問題点「遅い子ども用の新薬開発」

製薬協提供TV番組「ゆめの瞬間いのちの一枚」を観て(その2) 昨日(2007/02/12)の「ゆめの瞬間いのちの一枚」を観て思ったことの続きです。子ども用の新薬開発についてです。 昨日の番組では三人の子どもが病気と闘うために薬を利用してることを紹介し…