『世界でもっとも美しい10の科学実験』
先日紹介した本に「世界でもっとも美しい10の科学実験」が有る。
少し読み始めたのだが、もう、最初からハマッテしまった。
例えば最初に紹介されている「エラストテネス」が紀元前3世紀に行った実験の紹介から、もう、ワクワクさせてくれる。
それに「そっか!そうだったのだ。この実験には、そういう意味が隠されているのだ!!」と、目から鱗の話から始まる。
エラストテネスが行った実験とは「地球の大きさを測る」ということだ。
ね、ちょっと考えてみない?
人工衛星もGPSも無く、それどころか、まだ地球は平面だと信じている人が圧倒的に多かった時代、紀元前3世紀に、どうやって、エラストテネスは地球の大きさを測定したと思う?
それも、現代科学が測定した実際の大きさとわずか数%の誤差しかないのだ!!
エラストテネスは、なんとモノ(例えば人間)の影の長さを測るだけで、地球の大きさを理論的に導いたのだ。
その方法はここでは触れないが(学校の授業で習った人も多いと思うが)、想像を絶する、あまりにもシンプルな方法で、なんというエレガントな推理と計算で、地球の大きさを測定したものだ。
僕は、そのエレガントで「美しい」実験に感動したのはもちろんのこと、それ以上に、この実験の意義を解説している著者の「ロバート・P・クリース」の記述にも感激した。
そうなのだ。評論家とはこうあるべきなのだ。ただ、批判、批評するだけでなく、物事の表面でなく、本質を見事に見抜き、それを文章上の表現方法も素晴らしく伝えてくれる人が、真の評論家なのだ。
もっともっと、この本を読みたいので、早く新人の導入研修が始まらないかと、待ち遠しい。
もちろん、導入研修そのものも待ち遠しいのだが。(念のため)
まるで、展覧会の絵のように、世界を変えた科学実験を鑑賞しよう! (絶対に落胆しないことを保証します。それどころか感動すること、請け合いです。)
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