丸暗記が重要

丸暗記とか、暗記偏重主義と言うと、よってたかって悪者扱いにされるが、丸暗記は必要だ。
しかも、子どもの頃こそ、実は丸暗記が必要だと思う。

九九だってそうだ。
ピーター・フランクルの話ではベルギーでは九九を言えない人も多いらしい。
買い物をするとつり銭が間違えていることも多いとのこと。

英語は言うに及ばず、数学は暗記物だと僕が実感したのは、「三角形の合同証明」を習った時だった。
最初はどう証明を書けばいいのか、分からなかったのだが、教科書の例題の答えを丸暗記した。

すると、他の証明の時でも、それを応用するだけじゃないか!ということが分かった。

矢野健太郎の数学の解法テクニック』なんかの答えを丸暗記する。
あとは、そのパターンの応用だった。

大学に行っても有機化学では人名反応は暗記だ。(反応機構は理論で覚えられるが、その反応の「名前」は、暗記だ。)

すると、最新の論文中にその反応名が出てくると、パッと分かる。

 
昔は、意味が分からなくても論語を暗記させられたらしい。
俳句も朗々と音読して、暗記するのが初心者のトレーニングとして推奨されている。
 
 
アイディアとは既存の組み合わせでしかない。
そのためには、より多くの有益な物を暗記しておくしかない。

それは、決して実生活に役立つものだけとは限らない。(九九は役に立つが)