学問そのものが持つ面白さ
化学の面白さを知ったのは、大学4年になってから。
世界の誰も作ったことが無い有機化合物を作ることができる。
それも、狙ったところに、狙った原子を入れることができる。(ほぼね。)
これは、不遜なことだが、『僕は創造主だ!』と思った。
だって、原子を動かして、自分の思ったとおりの化合物が作れるんだからね。
文学だってそうだろう。
自分の書いた小説、詩、批評が誰かの人生を変えてしまうかもしれない。
数学だってそうだ。
自分の新しい証明方法は、世界が秘めていたページを1枚めくったことになる。
物理だってそうだ。
「創造主」の狙っていた宇宙の仕組みを解明しようとしている。極大から極微までについて。
経済学だってそうだ。
まるで、無関係に見えていた世界の繋がりを、ある数式や考え方で見直すことができる。
・・・・・・など等。
このような学問の真の面白さが分かるところまで、自分をひっぱっていくのは、最終的には自分だけなのかもしれない。
しかし、それだけでもないはずだ。
まず、きっかけがある。(ここに授業が来て欲しい)
その興味をずっと持ちつづける。
これは、最初のきっかけの衝撃度に比例する。
他に、途中で興味をひきつける魔力のような学問の事例を面白く紹介し続けてくれる師がいる、仲間がいる、雑誌が有る。(ここには学校という場が来て欲しい)
そして、学問の真の面白さを発見できる現場がある。(ここに大学という場が来て欲しい。)
最後に、自分がこれまでに学んだ物が実生活に役立つかもしれないという「研究」が残されている。