携帯の“光と影”を研究〜ドコモが研究所設立


 「携帯電話がもたらした社会的・文化的影響を、光と影の両面から研究したい」

ドコモは4月1日、モバイルコミュニケーションの社会・文化的影響を中立的に研究する「モバイル社会研究所」を設立した。所長には東京大学名誉教授の石井威望氏が就任、外部から理事を招いて研究を行う。

設立意図は、携帯電話の特に影の部分を理解し、サービス改善に役立てるため。ドコモ経営企画部長の辻村清行氏は、「携帯のユーザー数が増える一方で、社会的な批判や嫌悪感ともいえるものがあるのは承知している。改善のための努力はしているが、事業者という立場では限界もある」と理由を話す。

石井教授の下、産業論に詳しい一橋大学の伊藤邦夫商学部長や帝塚山学院大学香山リカ教授、迷惑メールに詳しい弁護士の横山経通氏など8名の理事を置く。この理事をコアメンバーとして、年間4〜6テーマを挙げて研究していく予定だ。

ドコモが年間2〜3億円の研究費を負担し、委託研究という形を取る。ただし、「ドコモはあくまでサポート。テーマ選択は理事に依頼し、成果は論文やフォーラムなどで各先生が発表する」(辻村氏)。

研究ジャンルは、1)携帯メールの広がりや利用マナーなど、社会的・文化的影響を調べる「社会論・文化論」 2)迷惑メールやデジタル万引きなど、悪用や犯罪防止に向けた「法律・制度論」 3)モバイルコミュニケーションが産業にもたらすインパクトを調べる「産業論」 4)災害時の情報伝達と社会心理を研究する「社会インフラ論」の大きく4つ。

2004年度早々にも、研究テーマの選定に入る予定だ。物理的な研究施設を作ることなく、研究者はネットワークを通じて連絡を取り合うという。



その昔「漫画の功罪について考える」というのがあり、さらに「テレビの子どもに対する影響」があり、そして「携帯電話」だ。

「功罪」や「影響」を考えてもらえるようになったら、それは良くも悪くも、その製品がヒットしたという指標になりそうだね。


でも過去の「功罪」も「影響」も考察されたのだろうが、それが、どのように、研究材料に反映されたのか分からない。


その存在が「悪」にしろ「善」にしろ、存在しちまったものは、もう存在し続けるのが、この世の摂理です。

ただし、その存在をどう使うかは、人間の理性ですぜ、ダンナ。



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