哺乳類の頭の位置決める遺伝子の働き解明
哺乳類が受精卵から育つ過程で、頭の位置はどのようにして決まるの か。大阪大大学院生命機能研究科の大学院生、山本正道さんと濱田博司 教授らのグループが、その仕組みをマウスの実験で解明した。受精卵な どから臓器をつくる再生医療の研究にも役立ちそうだ。7日付の英科学 誌ネイチャー電子版で発表された。 マウスの受精卵が分裂した胚(はい)についてこれまで知られていたの は、(1)受精後5日余りで将来頭をつくるDVE細胞ができる(2) この細胞は最初は胚の頂点にある(3)少しずつ側面に移動して定位置 に頭ができる、などだ。 同グループは、移動の引き金をひく遺伝子が「レフティ1」「サール」 という二つであることを突き止めた。二つの遺伝子はDVEが移動する 方向の細胞分裂を抑える。その結果、DVEはほかの部分で増殖した細 胞群に押し出される形で定位置に移動する。 「この二つの遺伝子は体の左右決定でも重要な働きをする。遺伝子の働 きを追求していけば、非対称の臓器をつくるときの手がかりになるので はないか」と山本さん。
頭の位置を決めるのが、将来、頭になるDVE細胞を移動させるのではなくて、移動させないように細胞分裂を抑える、というところが面白い。
頭の位置は、他の細胞に押されて、イヤイヤ、決まるというわけだ。
組織においても、「リーダー」は、他のメンバーに押されて、 イヤイヤ、決まることが多い。
これもまた、「レフティ1」と「サール」という2つの遺伝子の成せる技か?・・・・・・んなことないわな。
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