筋肉すき間細胞、組織に 東海大が成長能力確認

 筋肉のすき間にある細胞は、筋肉や血管などさまざまな組織に成長する能力を持っている可能性が高いことを、東海大医学部の玉木哲朗講師(神経・筋肉生理学)らのグループが6日までに突き止めた。
 
胚(はい)性幹細胞や骨髄細胞などには、いろいろな組織になる機能があることが分かっているが、利用の際に倫理的な問題が生じたり、採取に危険が伴ったりすることもある。
 
この点、筋肉のすき間の細胞は、体に豊富に存在し手軽に取り出せるため、成長の機能が確認されれば、自分の細胞を使った移植治療の実現に役立ちそうだ。
 
この細胞はMP細胞と呼ばれ、筋肉のすき間の99%以上を占めるが、どんな働きをするのか、よく分かっていない。
マウスのMP細胞を14日間培養して遺伝子などを調べた結果、筋肉や血管の細胞になっていく様子が確認された。
神経細胞にするのにも成功しており、今後、他の細胞に変化する働きがあるかなどを調べるという。