CRCが頼みの綱

医師主導型の治験にしろ、通常の製薬会社が行う治験にしろ、今では「CRC」と呼ばれる方々の協力無しでは治験の円滑な実施は考えられない。

日本に新GCPが導入されて、まもなく、この「CRC」という言葉や「SMO」という言葉が、使われ始めた。

米国などにおいては、もう長い歴史を持つ、このような治験実施医療機関をサポートする人たちや会社だが、日本では、ここにきてようやく・・・という感じだ。

CRCについては、「CRC(治験コーディネーター)という仕事」 丸山 由起子 (著)に詳しい。


今では「CRCのための治験110番Q&A〈2004〉」という本が出ているほどである。

さらに、最近では日本臨床薬理学会が「CRC」の認定試験まで行うようになった。
その認定試験用のテキストまで有る。
  ↓
「日本臨床薬理学会認定CRCのための研修ガイドライン準拠 CRCテキストブック」
 
 
SMOも、今の日本の治験環境では欠かせない機関である。

しかし、CROにしろ、SMOやCRCも、まだまだ日本では模索状態という時代が続いている。

日本の医療環境や一般市民の皆様の治験に対する認知度など、アメリカに比べて10年は遅れている日本の治験。
それでも、CRO,CRC,SMOという言葉がようやく業界内では定着したことは、新GCP施行直後から見れば、夢のようなことだ。

着々と日本の治験環境も良くなっている。(と思いたい。)