僕たちの宇宙

博士の愛した数式」 小川洋子著 新潮社 を衝動買いした。

もともと、数学や物理の話が好きなのだ。

フェルマーの最終定理を証明したアンドリュー・ワイルズを描いた「天才数学者たちが挑んだ最大の難問―フェルマーの最終定理が解けるまで」とか、「ホーキング、宇宙を語る」、カール・セーガンが書いた「コンタクト」など等。

断っておくけれど、「数学そのもの」や「物理そのもの」が好きなのでは無い。
あくまでも、「数学や物理の話」が好きなのだ。

で、この「博士の愛した数式」は、記憶が80分しか持続しない天才数学者と、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子の話である。

まだ、最初の100ページほどしか読んでないが、これは「ハマルな」と自分で思った。

まだ読んでない人もいると思うので、2箇所だけ、僕の好きな文を引用する。

 
「数は人間が出現する以前から、いや、この世が出現する前からもう存在していたんだ」

「数を生み出した者に比べ、我々人間はあまりにも愚鈍だ」
 

そうなんだよね。そのとおりなのだ。この世が出現していようが、いまいが、1個と1個があれば、それは2個なんだ。
 

ピタゴラスだか、誰だかが言った言葉に「数学は神の言語であり、物理は文法だ」というのがある。

そして、今、人類は宇宙の全てを現すことができる一つの公式を探そうとしている。

 
「宇宙」は神の手帖に書かれた数式の中に存在しているんだ。 この僕も、あなたも。
 
 
 
 http://www.geocities.co.jp/Technopolis/9874/