農水省、鶏用トリインフルエンザワクチンの緊急用国家備蓄を決定

農林水産省は2月3日に開催された家きん疾病小委員会で、トリインフルエンザの蔓延防止のため、鶏用ワクチンを国が主体となって購入し、備蓄することを明らかにした。

ワクチンはH5N2対応の不活化ワクチンで、1回投与量で320万羽分。

2月中旬にメキシコから輸入する。購入費用は2700万円。

 
家きん疾病小委員会では、抗体が感染によるものかワクチン接種によるものか見分けがつかなくなるため、予防目的のワクチン接種は好ましくないと結論付けている。

同小委員会委員長で北海道大学の喜田宏氏も、「基本は摘発・淘汰(殺処分)であり、感染を防ぐにはそれしかない。何百万羽にワクチン接種する手間とコストもばかにならない」と強調する。

しかし、万一封じ込めに失敗して感染拡大を制御できなくなった時、さらに大きな蔓延を防ぐ目的で使用する。

具体的には、一つの養鶏場での封じ込めに失敗して周囲の複数の養鶏場に拡大した場合、半径30km以内の養鶏場で接種を行うといった事態を想定している。

ワクチン使用の指令は農林水産大臣または都道府県知事が発することになる。

さて、この結果は「吉」と出るか「凶」と出るか?

僕は、あとで言い訳できるように行う農水省の小技だと思う。