背を伸ばすホルモンを確認 京大、低身長症治療に道

軟骨などで分泌されるホルモンが身長を伸ばすメカニズムを、京都大の中尾一和教授(内分泌代謝)らがマウスの実験で確かめ、15日付米医学誌ネイチャーメディシン(電子版)に発表した。

先天的な低身長症の一つ「軟骨形成不全症」治療への応用が期待される。
 
軟骨形成不全症は、遺伝子変異により、成長期に骨が伸びる先端にある成長板軟骨が育たないのが原因とされる。
 
中尾教授らは、成長板軟骨や血管内皮、脳で分泌されるホルモン「CNP」を働かなくすると、マウスの体長が短くなることを確認。
軟骨形成不全症で体長の短いマウスとCNPを過剰につくらせたマウスを交配すると、体長が正常な子どもが生まれた。
骨組織の観察では、CNPが、異常な遺伝子からの信号をブロックして軟骨の増殖を促すメカニズムも突き止めた。

ここから、どうやって治療に結びつけるか? これが大切。