「医者がくれない世界の良薬」

ブルーバックス シリーズ(講談社)の「医者がくれない世界の良薬」という本がある。
この本ではタイトルのとおり日本では処方できないけれど、世界的にみると標準的な治療薬を多数紹介している。
主に抗ガン剤が多い。

この本では、このような海外では標準的に使われているのに「何故か」日本では使用されていない薬の紹介のほかに、何故「治療に欠くことのできない薬」が、日本では使われないのかも簡単に説明している。

例えば日本で「卵巣ガン」の治療として厚生労働省から承認された抗ガン剤があったとしよう。
この薬は、もともと海外の製薬会社が開発したもので、アメリカでは卵巣ガンの他にも肺ガンや乳ガンにも効能を持ち、効果があることが分かっている。

しかし、日本の製薬会社では人手の問題かあるいは開発費用の関係で、まずは「卵巣ガン」だけ治験を行い、そのデータで申請すると「卵巣ガン」の効能しかもらえないのだ。
もし、肺ガンや乳ガンの効能も欲しいのなら、それらを対象とした治験を行わないといけない。

このような事情により、アメリカでは多くの肺ガンや乳ガンの患者さんが、この薬で治療されているのに、日本では効能外ということで使ってもらえない。

しかし、このようなことがもう何十年も続いているのに、どうしてこの時期に、このような本が出てきたのか?

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医薬品ができるまで
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/9874/