東京女子医大、遺伝子の差で薬効予想――リウマチ薬で実証


 東京女子医科大学とNECなどの共同研究グループは、遺伝情報の個人差を手がかりに薬の効き目を予測できるシステムを開発した。最適な治療法を選べる「テーラーメード医療」の実現を後押しする成果で、リウマチ薬の副作用発生の確率が患者によって約7倍の開きがあることを確かめた。共同研究先を募り、他のの検証も急ぐ。

 東京女子医大とNEC、早稲田大学三菱総合研究所の共同成果。人間の設計図であるゲノム(全遺伝情報)の塩基配列にはおよそ0.1%の個人差があり、一塩基多型SNPs)という。これは親から子へばらばらに伝わるのではなく、いくつかのまとまったパターン(ハプロタイプ)をつくって受け継がれる。このパターンが、病気のかかりやすさや副作用の出やすさといった体質のもとになる。